2020年9月11日金曜日

Q: 秋になるとくしゃみや乾いた咳、肌、髪のパサつき、便秘も気になります。食事で予防改善できますか?

A: は朝晩の冷え込みが強くなり、夏に比べると空気の乾燥が著しい時期。秋に最も気を付けなければならないのは、大気の乾燥です。鼻や口から吸い込んだ空気が肺を侵し、くしゃみや咳などの呼吸器系の症状が起こりやすくなります。朝夕の冷え込みで皮膚表面の「表皮(毛穴)」が閉じてしまい肺や呼吸器に負担をかけるからです。

 呼吸器トラブルは、東洋医学では、大気の乾燥が招く「燥邪」によるものと考えます。この時期もっと影響を受けやすいのが、呼吸により大気とつながっている「肺」です。また、肺は「大腸」と表裏一体であり、連動して作用します。寒くなって表皮が閉じると、呼吸器とともに、排泄器官の大腸も、余分な水分や老廃物を対外に出すため必死に働かざるをえないからです。秋の養生は肺に潤いを与え、体の乾燥を防ぐ食べ物をとると良いでしょう

 

<秋の食養生のポイント>

肺の働きを助けるもの:ネギ しそ とうがらし 生姜 ニラ 玉ねぎ


(体を温めて余分な水分や滞った気の流れを促し発汗を助け、肺や呼吸器の負担を軽減します。ただし、摂り過ぎはNGです

 

肺や体全体を潤すもの

(白い食材)白きくらげ ぎんなん ごま レンコン 大根 山芋

季節の果物)梨 柿 ぶどう ざくろ

(肺の働きを整える食材)栗 さつま芋 里芋

(スタミナをつける食材)さんま 鮭 サバ 

 

は食養生で肺を整え、食物のエネルギーを取り入れ、大気の乾燥から体を守り、来るべき冬に備え免疫力を高めていきましょう。

 

お食事Q&A  from 栄養科16 (26号 2019年10月23日) 秋の食養生 より